TOKYO2020 MY LEGACY インタビュー

TOKYO2020 MY LEGACY #02(学生団体おりがみ代表:都築則彦さん)

投稿日:2020年8月4日 更新日:

TOKYO2020 MY LEGACY #02:都築則彦さん(学生団体おりがみ代表)

都築則彦さんプロフィール

千葉大学大学院生。2014年に「学生団体おりがみ」設立。これまでTOKYO2020に関連した数多くのイベントや、パラリンピック競技の普及や活用などを企画運営。

現在では、参加大学40以上、200人以上が所属する「学生団体おりがみ」の全体代表のほかに、全国学生ボランティアフォーラムの代表としても活動され、国内におけるボランティア文化の啓蒙活動に携っています。

今回は、都築さんにこれまでのご活動やオリンピック・パラリンピックの魅力、そしてTOKYO2020で残したい自身の「MY LEGACY」 について伺いました。

*本インタビューは2020年7月11日に行いました。

「学生団体おりがみ」ご紹介

以下、「学生団体おりがみ」Webサイトより転用。

「学生団体おりがみ」は「学生が軸となり、ひとりでも多くの人が関われるオリンピック・パラリンピックをつくる」を理念に、現在40大学、200人以上のメンバーで活動しています。

おりがみという名前は「おりンピック・パラリンピックを がくせい みんなで盛り上げよう」の頭文字を取っています。

私たちの夢は、オリンピック・パラリンピックを、ひとりでも多くの人が心から“成功”だと思える大会にすることです。

つまり、ひとりでも多くの人が、それぞれのやりたいことをオリンピック・パラリンピックという機会を使って実現してほしいと思っています。

Webサイト:https://origami-tokyo.com

Instagram:https://www.instagram.com/origami_tokyo2020/

Facebook:https://www.facebook.com/origami.tokyo.gakusei/

「学生団体おりがみ」を立ち上げたきっかけ

「学生団体おりがみ」は、僕が大学1年生の時に立ち上げました。

入学当時は、第1志望の大学に落ちた中で大学生活がスタートしたので、自分の目指すものや好きなものが分からなくなっていた状況でした。

そんな中で「自分は何がやりたいのだろう?」と模索していくうちに、2020年に行われるオリンピック・パラリンピックという”大きなもの”に対して魅力を感じました。

僕は、もともと宇宙にすごく興味があって、子供の頃からスケールの大きなものに魅力を感じていたのですが、オリンピック・パラリンピックにも宇宙と同じようなスケールの大きさを感じ、そこに夢を託すような形で活動をスタートしました。

6年間の活動を通して得てきたもの

2014年の発足から6年間の活動を通して、得られた大きなものは「人との向き合い方」です。

発足当時は「すごい人と一緒にプロジェクトをやりたい!」という思いが強かったのですが、今ではその考え方は未熟だったと感じています。

それは、活動を通して「人は誰だってすごいものを持っている」ということに気がついたからです。

「学生団体おりがみ」は、ボランティアの”ボ”の字も知らない中で、0からTOKYO2020に向けて活動を始めました。

そして、チャレンジを続けていく中で「普通の学生が社会課題解決のヒーローになる」姿を何度も目にしてきました。

「誰だって素晴らしいものを持っている」そのことに気づいてからは、「人と向き合うことを大事にしたい」と強く考えるようになりました。

メンバーが、プロジェクトがどうあったら活躍して発展できるのか…そんなことを意識的に思うようになりました。

都築さんが6年間で変わったこと…そして変わらないもの

僕自身の話で言うと…最初は「自分のため」感が強かったと思っています。「一発逆転を狙ってやろう」というような気持ちがありました。

ただ、活動を続けていくうちに「人のため」「社会のため」を自然と考えられるようになりました。そこからは、社会課題を意識して、めちゃくちゃ勉強しました。

そして、2015年に学生ボランティアフォーラムに参加してからは、「ボランティア」のあり方についてより深く学び、考えるようになりました。

この6年間で、僕自身の”ボランティア”に対するマインドは大きく変わったとは思います。

でも「学生団体おりがみ」立ち上げから変わっていないものもあります。

それは、”仲間とワクワクする大きな夢を追いかけたい”という想いです。

この想いは、立ち上げから今日までずっと変わっていません。

都築さんが思う”オリンピック・パラリンピック”という舞台の魅力

一言で言えば”夢が集まる場所”だと思います。

たくさんの人が集まり、ポジティブなアイデアが生まれ、新しいことを始めてみたいと思える…これは、オリンピック・パラリンピックに”夢の力”があるからだと思っています。

みんながそこに夢を感じて、世界中の色々な人たちが分野をまたいで共同できる場所であること…そこに”大きな可能性”を感じます。

6年間の活動を通して変化した”オリンピック・パラリンピック”のイメージ

僕自身が6年間活動をしてきて、それまでに思っていたオリンピック・パラリンピックのイメージとの違いは、”競技大会”ではなく”ムーブメント”であると感じたことです。

オリンピック・パラリンピックというのは、競技大会ではなく、一連のムーブメントで開催都市を転々と巡りながら、ムーブメントを成長させていくもの。より良い社会にしていくために、ものすごい試行錯誤の末に色々な取り組みがそこに集まってきているもの。

そう捉えられるようになってから、僕のオリンピック・パラリンピックに対するイメージは大きく変わりました。

TOKYO2020で残したいLEGACY

TOKYO2020では、炎を成層圏に飛ばす”Earth Light Project”というプロジェクトを行うために、これまで2年間準備をしてきました。

なぜ、このプロジェクトを立ち上げたかというと、2020年の今でも世界各国で分断のニュースが拡がっていくなかで、世界に向けて「共に生きていく世界」というメッセージをシンボルにして掲げたいと思ったからです。

炎越しの地球を撮影したことは、人類史上まだありません。

共に生きていくという社会、みんなが仲良くなっていくという夢を目指して100年以上の歴史のあるオリンピックというバトンを引き継いだ日本という場所から世界に向けて”世界が繋がることを諦めてはいけない”という炎のステートメントを発信します。

TOKYO2020で都築さんが行うチャレンジ ”Earth Light Project”

【本プロジェクトへの想い】
有史以前から、人は炎を囲み、食事を共にし、語り合うことで、つながりを強くしてきました。
火を起こすのも保つのも大変だった時代には、その難しさ故に、いざ炎を起こす時には、自然と皆が連帯し、一つの共同体が生まれました。
現在でも、焚き火やキャンプファイヤーのように、炎は人と人をつなぐ象徴として使われています。
一方で、炎は歴史の中で、常に破壊の象徴でもありました。そのせめぎ合いの中で、「略奪のための兵器」ではなく「友愛のための灯火」が国境を越えて移動するという営みを通じて、平和の象徴を担ってきたのが、オリンピックの聖火リレーです。
私たちはそのストーリーに共鳴し、分断に立ち向かい、人と人とを繋ぐ炎の歴史を、未来へとバトンタッチします。
この炎は、私たちの想いの炎です。
そんな「炎越しの地球」のイメージを、この日本から世界中に向けて発信することが、新しい共生の火種となることを信じています。

Webサイト:https://earth-light-project.com/

*上記文章は、下記サイトより転用(現在クラウドファンディング実施中)

https://camp-fire.jp/projects/view/300851

都築則彦さんが残したい TOKYO2020 MY LEGACY

”ボランティア”という世界にもっと夢を吹き込んでいきたいです。

2015年に全国学生ボランティアフォーラムで行われた、研修合宿プログラムに参加しました。全国から500人以上が参加する本プログラムの期間中に、僕は色々な先生や学生の方と議論を交わし、その時に”ボランティア”という世界を本格的に知りました。

それから本格的に”ボランティア”について学んでいくのですが、そこで自分は1つのことに気がつきました。

それは、メディアなどを通して目にする現在の”ボランティア”というものが、夢とかビジョンを持った”本来のボランティア像”ではないということでした。

その日から僕は、”ボランティア”という世界にもっと夢を吹き込んでいきたいと思うようになりました。

様々なバックグラウンドを抱えた人たちと丁寧なコミュニケーションをとりながら、楽しく生きていける社会を作っていく、そんな共通理念のようなものを”ボランティア”の世界に落とし込み、”ボランティアムーブメント”を起こしていきたいと考えています。

”共に生きていく世界を作っていく”それは抽象的で難しいことですが、だからこそ色々な分野の人たちが集まって語りあわないと絶対に実現できないものだと思っています。それを実現していきたいです。

夢の力は国境を越える

僕は、小さい時からスケールの大きいものをみるとワクワクする人間でした。

でも、そのワクワクはきっと誰しもが持っているもので、みんなで大きな夢を見ること…それは国を越えて共感できることだと思っています。

たくさんの人がワクワクするようなムーブメントが、これからも世界の色々なところで起きたらいいなと願っています。

2020.07.11インタビュー

記事・イラスト制作:タナカ

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