インタビュー 日本語版

”日本の折り鶴で、2020年に世界中が笑顔になれる展覧会を”【ORIORIプロジェクト代表 坂木茜音さん】

投稿日:2019年1月2日 更新日:

はじめに(プロローグ)

今回、ご紹介するのは、2020年に1万羽のみんなの願いが書かれた折り鶴を集めた展覧会を開くために活動をされている”ORIORIプロジェクト”代表の坂木茜音さん。

(下段・左から2人目が坂木さん)

坂木さんのことをはじめて知ったのは2018年の夏。
ORIORIプロジェクトのことが掲載された京都新聞社の夕刊記事をたまたま仕事中に見かけたことがきっかけでした。

”2020年に展覧会を開く”、”日本の文化を通して、世界中とコミュニケーションをする”、えもてなしの活動とも共通点が多いことから「ぜひお話を聞きたい!」と京都に住む坂木さんにインタビュー取材のお願いをし、今回リモートでお話を伺うことができました!

”日本の折り紙を通して、世界中を笑顔に”…坂木さん自身のルーツやプロジェクトへの想いをご紹介します。

現在の坂木さんのお仕事について教えてください

今は、デザイン制作や空間ディレクションの仕事をしています。
大学卒業後からフリーランスとして仕事を始め、主に友人や知り合いの繋がりから依頼を受けて仕事をしています。

大学ではどのような分野を専攻されていたのですか?

京都美術工芸大学の「工芸学部 伝統工芸学科」で伝統工芸を学んでいました。

ーー伝統工芸に興味を持たれたのは、いつ頃からですか?

両親の影響が大きいです。
私の家族は、父が調理師で母が美容師、姉がゲームプログラマーと全員が手に職を持っていて
その影響で、小さい時から自分も手を動かして仕事をしていくんだろうなという意識が自然とありました。

家の隣が母の美容室で、お客さんがお店から綺麗になって笑顔で出ていく姿を小さい頃からずっと見ていたので、自分も人を笑顔にするクリエイティブな仕事を将来したいと思っていました。

もともと家具が好きだったこともあり、その中でも興味関心の高かった”伝統工芸”の道を大学で選びました。

ORIORIプロジェクトは、いつから始められたのですか?

プロジェクトは2018年の5月から始めました。

ーー大学卒業後、すぐに始められたのですね!
どのような経緯でこのプロジェクトを始めようと思われたのですか?

もともと大学卒業後は、”海外へ行きたい”と考えていたので、「プロジェクトをやろう!」とは思っていませんでした。
”海外へ行きたい”と思った理由は、大学で伝統工芸を職人さんから学ぶなかで、自分は職人ではなく、”職人さんと消費者を繋げる人になりたい”という意識が強くなっていったことがきっかけでした。

”日本の伝統・職人の文化をどうしたら多くの人に伝えられるのだろう…”と考えていくうちに、”日本の文化の良さを伝えたいと言いながら、自分は日本のことしか知らない”ことへの矛盾を抱くようになり、”外(海外)の文化に触れたい”と思うようになりました。

ーー当初の大学卒業後の目標は、海外に行くことだったのですね。

はい。
でも…「海外へ行こう!」という想いが強くなったと同時に、ただその国の文化を受け取るだけじゃなく、自分からも何か日本の文化を発信できるものはないかと、強く考えるようになりました。

きっかけはシェアハウスに来たイタリア人2人組

2017年の冬に自分が住むシェアハウスにイタリア人2人が遊びに来て、たまたまそこにチョコレートの余り紙があったので、折り鶴を作ってプレゼントしたら、想像以上に感動してくれて…。

「自分も折りたい!」と言って、その場で一緒に鶴を折ったのですが、その時に「あ…これって日本の文化だな」って感じたんです。

さらに次の日、2人がシェアハウスを出る時に「茜音、この鶴にメッセージを書いてよ!」と言ってくれ、3人で鶴にメッセージを書きあったのですが、その瞬間、今度は「”一緒に鶴を折る時間”×”思いをのせる”…これって”美しいな”」と瞬間的にピンと感じるものがありました。

そこから「鶴に夢を書いてもらおう」というアイデアが浮かび…それが、この”ORIORIプロジェクト”を立ち上げるきっかけでした。

京都から山口までのヒッチハイクでプロジェクトのスタイル確立

ちょうどその時、京都から山口の実家までヒッチハイクで帰ろうとしていたので(笑)

乗せていただいた運転手さん全員に、自分が折った鶴に夢を書いてもらうことをお願いしたのですが…全員に鶴にメッセージを書くことを断られたんです。

「夢を書いてください」と聞くと、返ってきたのは「いやぁ…自分には夢なんてないよ」とか「恥ずかしいから…」という声でした。

ただ自分は「ここで負けちゃいけない!」と思い、乗せてもらった車内で運転手さんと色々なことを話しました。そうしたら…目的地に着いた時には、今度は全員が鶴に「家族全員が幸せに」とか「サクラダファミリアに行きたい!」と自分の夢を書いてくれました。

ーー最初は全員NGから、全員OKに…すごい成功体験ですね。

その時に思ったのが、これって”自分と向き合う時間”があったから出来たんだな、って。
そこから「鶴を折る時間=自分と向き合う時間」という構図が頭の中に浮かび、「鶴を折って、その鶴に夢をのせる」というスタイルが確立されました。

ーーシェアハウスとヒッチハイクが、ORIORIプロジェクトの原点なんですね!

はい!
「自分と向き合う時間(夢)をみんなで共有して、みんなで笑顔になれたら最高だな!」って。
そんな想いから、このプロジェクトはスタートしました。

現在のプロジェクト進捗

現在(2018年12月29日時点)集まった鶴は、1,100羽くらいです。
2020年までに1万羽を目指しているので…まだまだ足りないですね!!
これまでは、自分の手の届く範囲で鶴を集めていたのですが、今後は全国に支部を作って鶴を集めていこうと考えています。

関東の学生さんが協力に動いてくれているので、まずは関東支部を作り、誰もが参加できて、みんなで鶴を折れる「ORIORIの日」を定期的に設けて、鶴を集めていきたいと思います。

2020年の展覧会の会場イメージを教えてください!

会場のイメージは、1万羽の鶴を1本の糸でつないだ鶴のカーテンで道を作りたいと考えています。五輪期間中に、会場に来ていただいた世界中の人たちもその場で参加できるような空間にしたいです。

最後にインタビューをご覧の方に向けてメッセージを

日本の折り紙は、上手とか下手とかは関係なく、失敗してもいいし、誰がなにを作ってもいい…夢のある工芸品だと思っています。
そんな素敵な日本人の想いが込もった”折り紙”に世界中の人の夢や想いを込められるよう、私は活動をしています。
ぜひ世界の方に、日本の”折り紙”の良さを知ってもらえたら嬉しいです。

あと…もう1つ。

私は、世界中のみんなが”笑顔になれる権利”を持っていると思っているので…

”世界中のみんなが笑顔になれる空間”をORIORIプロジェクトを通して作っていきたいです!

取材後記

Skypeでのリモートインタビュー後、その想いに強く共感した自分は「ぜひ直接お会いしたい!」と思い、坂木さんの実家のある山口県までメンバーのリョーヘイ君とお邪魔し、似顔絵と折り鶴を直接、坂木さんにお渡ししました(急なお願いの中、予定を調整していただき…本当ありがとうございます!)。

”プロジェクトのリーダー”というイメージからか、リョーヘイ君と2人で「背の高い、ビシッとしている女性」という印象をお会いする前に抱いていたのですが、実際にお会いした坂木さんは、”気さくで優しく…とても可愛らしい”人でした!

そして、なにより自分の芯を持ち、”人を惹きつける魅力”を持った素敵な女性でした。

2020年、1万羽の鶴の道を歩くことを今から一同、心より楽しみにしています!2回も貴重なお時間をいただき、本当に本当にありがとうございました!

2019.01.04 インタビュアー カオノエ


<ORIORIプロジェクトの詳細>

とっても素敵なプロジェクトなので、ぜひフォローされてご覧ください♫

facebook:https://www.facebook.com/groups/ORIORI/

Instagram : https://www.instagram.com/oriori.japan/

-インタビュー, 日本語版


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